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雑談<NO.144>

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NO 表題 起稿 起稿日
雑談NO.145
1641 腫瘍マーカーが高い人はがん?(毎日新聞) 磯津千由紀 18/01/11
1640 患者の多くが完全寛解 驚異のがん療法に迫る(毎日新聞) 磯津千由紀 18/01/11
1639 訃報:星野仙一さん70歳=プロ野球、日本代表監督(毎日新聞) 磯津千由紀 18/01/06
1638 岩波書店:「広辞苑」10年ぶり改訂 担当者が明かす知られざる魅力(毎日新聞) 磯津千由紀 18/01/04
雑談NO.143

NO.1638 岩波書店:「広辞苑」10年ぶり改訂 担当者が明かす知られざる魅力(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(18/01/04)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2018/01/04 (Thu) 22:31

 こんばんは。


 国語辞典は、既に古典となっている名作の「大言海」や日本最大(全20巻)の「日本国語大辞典」など、多分50種類ぐらいを所持しておりますが、いずれも豊かだった20世紀に買い求めたものです。「広辞苑」も第5版です(但し2冊を買った)し「日本国語大辞典」も初版です(其の後全10巻の縮刷版が出、現在は縮刷版のみで全13巻)。
 さて、「広辞苑」は小項目国語辞典の代表であり、手軽ですが、じっくり調べたいときには大項目国語辞典の方が便利です。

 「広辞苑」の出版部数が減ってるとのことですが、日常生活に向く辞書が他に沢山出てることも考慮すべきでしょう。
 また、電子辞書に「広辞苑」を内蔵したものが増えてることも考慮に入れるべきかと。因みにSIIの初代の「電子広辞苑」は2台を買いました(当時は「広辞苑」以外の辞書までは入ってなかったです)。


> “言葉の百科事典”とも言われる「広辞苑」が10年ぶりに改訂され、今月12日に出版される。<へそくりは妻の読まない広辞苑>なんて川柳を新聞の片隅に見たことがあるけれど、広辞苑を開かないのはもったいない。岩波書店辞典編集部副部長で辞書編集歴20年余の平木靖成さん(48)に聞いた、広辞苑の知られざる魅力とは……。【小国綾子/統合デジタル取材センター】


> 言葉の歴史がわかる辞書

> 「日本語を習いたての外国人の方には勧めませんね」

> 平木さんのこんな一言に一瞬、面食らった。

> 数々の国語辞典の中で「広辞苑」ならではの特徴を一言で言い表して、と頼んだ時の平木さんの返事がこれだったのだ。

> す、すすめない、ですか?

> 「ええ。例えば、『やさしい』という言葉を引くとしましょう。広辞苑では最初に『身も痩せるように感じる。恥かしい』と書かれています。そういう辞書なんです」

> 実はこれ、「広辞苑」の大きな特徴の一つという。言葉の本義を冒頭に記す、つまり一つの言葉について複数の使われ方が派生した場合、現代の使われ方を優先するのではなく、元々の意味から順番に記すのが広辞苑の鉄則なのだ。

> この点は、収録項目数で差のない中型辞典「大辞林」(三省堂)とも大きく異なる。「大辞林」では逆に、現代社会で一般的に使われている意味の方から記していく。だから、例えば「やさしい」は「穏やかで好ましい」や「思いやりがあって親切だ」という意味が最初の方に書かれている。

> 平木さんが「日本語学習初心者には勧めません」というのも、そういうわけ。日本語を習いたての外国人が恥ずかしい時に「やさしい! やさしい!」と叫んだら大変だから。

> でもこの点こそが、広辞苑の矜持(きょうじ)でもある。「広辞苑を引けば、それぞれの言葉の持つもともとの意味や概念、そして使われ方の歴史が解き起こされるのです」。平木さんは誇らしそうにこう言うのである。

> 今月発売される広辞苑第7版は、普通版が9000円(6月30日まで8500円)。字を大きくし、2冊+付録の計3冊を1組みにした机上版は1万4000円(同1万3000円)。収録項目は、基礎語や日常語から外来語、専門語、そして新語や地名人名まで約25万語。このうち約1万語が今回の新規収録分だ。全部で3216ページ。付録も入った箱の厚さは10センチ、重さはなんと3・3キロ……漬物だって漬けられそうだ。

> もっとも、こんな「広辞苑」ですら、辞書の分類では「中型辞典」。ちなみに日本の国語辞典の世界で「大型」に分類されるのは「日本国語大辞典」(小学館)だけ。こちらは別巻1冊を含め全14冊、収録項目は50万語、100万用例なんだとか。


> 「ほぼほぼ」は落選

> 広辞苑にはもう一つ、大きな特徴がある。それは、「定着した言葉だけを選ぶ。最先端の言葉を勇み足で採用しない」という点だ。

> 例えば、今回の第7版で新たに収録することになった項目の中で、時代を映した現代語にはこんなものがある。

> 「いらっと」「上から目線」「お姫様抱っこ」「口ぱく」「小悪魔」「ごち」「婚活」「自撮り」「勝負服」「乗り乗り」「無茶振り」

> これらのうち「口ぱく」「ごち」「勝負服」「乗り乗り」は、「大辞林」の場合、10年以上前の2006年改訂版にすでに収録されている。

> 広辞苑第6版が10年前に改訂された時には収録が見送られたが、今回、十分に定着したと判断され、第7版で収録されることになったのは、「エントリーシート」「がっつり」「クールビズ」「コスプレ」「モラルハラスメント」など。

> 逆に、今回も見送られたのは「アラサー」「アラフォー」「アラフィフ」「がん見」「ググる」「つんでれ」「ディスる」「ほぼほぼ」「ゆるキャラ」などだ。

> ちなみに「ほぼほぼ」は「大辞林」を発行している三省堂が一昨年末、その年を代表する言葉として「今年の新語2016」の大賞に選んだ言葉だったのだが。

> いずれにせよ、「広辞苑」はトレンドの先頭を狙いに行く辞書ではない。むしろ逆。だからこそ、「広辞苑に載っている」というのは「言葉が定着している」ことの証左といえる。平木さんは「広辞苑に載っているかどうかを、その言葉がどの程度定着しているかの判断基準にし、その範囲内に納めると無難、というように使っていただけるとありがたいですね」とアドバイスする。


> 秘伝のタレ

> ところで、辞書の改訂とは、どういう作業なのか。

> 今回は新たに約10万の項目候補から1万を選んで、各界の専門家に新たに原稿を書いてもらった。すでに収録されている言葉についてもすべて専門家にチェックしてもらい、必要な部分は書き換えた。それが25万語、である。

> 新たに10万語……というが、どうやって膨大な言葉たちを集めるのだろうか。

> 平木さん、とびきりの秘密を打ち明けるみたいにいう。

> 「『秘伝のたれ』みたいなものがあるんです。ほら、何十年も継ぎ足し継ぎ足ししてきた、老舗のうなぎのタレみたいな……」

> 思わず、巨大なつぼのようなものを想像してしまった。

> 「過去の改訂作業で候補には上ったけれども、収録にいたらなかった言葉たちがもう、10年以上も蓄積され、改訂のたびに再検討されているんです」

> ちなみに、そのタレには何語くらい含まれるんですか?

> 「さあ、どうでしょう。何万、としか……。絶えず追加していますから」

> 秘伝のタレのつぼに言葉が加えられる経緯はいろいろだ。平木さんら編集者や各分野の筆者が収集した言葉ももちろんあるが、時には読者からの「こんな言葉が入ってないんですが……」という電話がきっかけになることも。

> 「意外な言葉を見落としていることがあるんですよ」と平木さん。実際、今回の第7版で初めてお目見えする言葉には「惚れ直す」「分刻み」「圧雪」なんてのもある。どれも別に新語でもないし、昔から使っている気が……。

> 「灯台もと暗し、と言いますか、当然入っているだろうと思っていたら未収録だった言葉がもう、改訂のたびに出てくるんです。第6版の時は『血流』を入れました。小難しい医学用語は検討段階ですぐに上がるのに、まさか誰も『血流』が未収録とは気付かなかったんでしょうね」

> こんな話を聞かされると、つい、広辞苑に載っていない言葉を探して編集部に電話したくなってしまうじゃないか。

> 岩波書店で広辞苑の編集を担当した方の書いた本「辞書の仕事」(著・増井元)によると、庭園にある「水琴窟」や、世界で一番大きな花「ラフレシア」なんかも、読者からの問い合わせがきっかけで広辞苑入りしたそうだ。採用された人がちょっとうらやましい。


> 新語入りから見る歴史

> 約10年に1度の頻度で改訂されてきた広辞苑の「新語」を振り返れば、そのまま人々の暮らしや社会の移り変わりが見えてくる。古い毎日新聞や週刊誌などの記事に、当時の「新語」の数々を拾ってみた。

> 1955年の初版出版の後、まず69年に2版改訂、さらに76年に2版の補訂版が出た。2版の補訂版について、サンデー毎日は<『親方日の丸』から『ポルノ』まで>という見出しで、広辞苑の新語に「激動の70年代」が見えてくる、と報じた。

> ちなみにこの記事によると、2版補訂版で新たに収録されたのは「車椅子」「二枚腰」「パンタロン」「ヘドロ」「カセット」「ピル」……。

> 続く第3版(83年)では「サラ金」「カラオケ」「ディスコ」「学歴社会」「熟年」「宅配」「嫌煙権」「五月病」「ロッキード事件」が収録された。当時、若者の間で流行していた「はくい」「まじ」「びびる」は語源をたどると江戸時代など歴史があるため収録されたが、「ナウい」は三版では落とされた、などと報じる新聞記事も。

> 第4版(91年)では「いまいち」「断トツ」「丸文字」「セクシャル・ハラスメント」「過労死」「フリーター」「バブル」などが収録された。

> 第5版(98年)では、第4版で新語入りした「セクシャル・ハラスメント」の省略形「セクハラ」も新たに見出し語に。ほかにも「夫婦別姓」「茶髪」「ストーカー」「分煙」「まったり」「素っぴん」「どたキャン」「ぷっつん」「とほほ」が新たに収録された。

> 当時の記事によると、この版で“落選”した言葉に「援助交際」と「コギャル」があった。ちなみに第6版では、「援助交際」は「援助」の項目の中に説明がある。一方、「コギャル」は今にいたるまで落選中だ。

> 前回の第6版(2008年)では、「ラブラブ」「めっちゃ」「いけ面」「癒し系」「メタボリック症候群」「うざい」「どんぴしゃり」「カミングアウト」「ネットサーフィン」が新語入り。一方、「萌(も)え」は定着しているとはいえない、と見送られたという。

> だから第6版を開けば、「萌え出づ」も「萌え木」もあるけど、「萌え」はない。

> ところで、今回の改訂で「萌え」の行方は?

> 「入れました」と平木さん。「第6版時点では、『萌え』は一部のマニアックな人やオタクな方々だけで使われているようにも見えましたし、『萌え』という品詞なのか、『萌え~』という感嘆詞なのか、用法も安定していませんでした。しかし、最近は『○○萌え』など接尾辞的な用法も定着。言葉は使い方が安定すると、より広まるものですから、今回は十分に社会に定着した言葉と判断したのです」

> 広辞苑入りするというのは、こんなに大変なことなんだ。


> 消えた言葉も落としません!

> 逆に、改訂を重ねるうちに消えていった言葉たちから、どんな時代が読み取れるのだろう。

> 今回の改訂で消える言葉にどんなものがありますか? そんな質問を向けると、平木さんは言う。

> 「マスコミの皆さんは常にそこに興味がおありなんですがねえ。テレビなどはもう、『あああああ! そんな言葉もあったねえ、懐かしい!』みたいな番組を作りたいんですね。でもね、皆さんが懐かしがるような、記憶に残っているような言葉は、私たち、ぜーったい落としません!」

> 「絶対」という言葉に、あまりに力がこもっていたので、思わず私、けおされて、拍手してしまった。

> 実際、今回外された言葉のほとんどは「懐かしい!」どころか、たいていの人にとっては「そ、そ、そんな言葉聞いたことないです……」といった言葉ばかりなんだそうだ。

> もちろん知ってる言葉が落ちることもある。それは複合語。例えば「給水ポンプ」がそれだ。「給水」も「ポンプ」も収録されているから、いいだろう、と。

> 「ガガイモ科」も今回、選に漏れた。なぜか。植物学の遺伝子解析による分類組み直しによって、ガガイモ科は存在しなくなり、キョウチクトウ科になったからで、しかも「ガガイモ」は収録語に残っているから、という。

> 「広辞苑は源氏物語や万葉集の古語すら載っている辞典なんです。今はもう使わないから、なんて基準で削除はしないし、したくもない」。平木さんは語気強く述べた後、にっこり笑顔でこう言い切ったのだった。

> 「ですから『フロッピーディスク』や『ポケベル』なんかを落とすようなことは、広辞苑は絶対にしないんです!」

> あまりに潔く、きっぱりと言い切るものだから、ちょっと感動してしまったのだった。


> 戦火に燃えた原稿と版下

> 「広辞苑」は、高名な言語学者で国語学者の新村出(しんむら・いずる)さんと、その息子でフランス文学者の猛(たけし)さんの二人三脚で生まれた。出さんは1935年、国語辞典「辞苑」を出した後、その6年後の41年を目標に改訂作業に入った。

> しかし、作業が完了する前に日本は戦争に突入。完成し、編集室に保管されていた改訂原稿が、45年4月13日の東京山の手地区大空襲で一夜にして焼失。さらに共同印刷が焼夷(しょうい)弾の直撃を受け、地下室に保管してあった印刷用の紙や活字組み版まですべて燃えてしまった。

> せめてもの救いは、校正刷りが京都の新村親子らの手元に残っていたこと。しかし戦後の改訂作業はほぼ一からのスタートだった。現代仮名遣いが採用され、「をとこ」や「をんな」は「おとこ」「おんな」に。「アルバイト」「ノルマ」など外来語も増えた。戦後の世相や暮らしを反映し、「闇市」「筍生活」「輪タク」「脱脂粉乳」などの新語も加わった。

> 結局、改訂版が「広辞苑」と名前を変えて出版されたのは55年。終戦から10年の年月が流れていた。

> 55年5月、ようやく発売された広辞苑の定価は2000円。公務員の初任給が9000円ほどの時代に、しかしその年のうちに12万部が売れた。

> 当時の記事や広告から、その時代の熱が読み取れる。大ニュースだったのだ。

> 作家、川端康成さんは広辞苑を「終生机上師友」と呼び、宮尾登美子さんは上京するとき、一切の蔵書を売り払ったのに広辞苑だけは手放さなかった、という逸話が残る。


> 左手で持てなくなったら筆を折る

> 中でも作家、井上ひさしさんの文章はなかなかすごい。1988年4月号の文芸春秋に第1版を入手した当時の感動を振り返り、こう綴っている。

>  <全日本人の生涯がこの一冊の中で営まれるのだ>

> <広辞苑は敗戦国日本が文化的にも回復しつつあることを本という具体的な形で同胞に語ってくれていたのだ。頁風(ページかぜ)を立てるたびに二三二〇の全頁から立ちのぼってくるのは、われわれは日本語を使って生きる民族であるという誇りと覚悟であった>

> <広辞苑を左手で持ちながらものを書くことができなくなったときが、物書き業を廃業するときということになるだろう>

> 一番感じ入ったのは次の文章に触れた時だ。思わず声に出して読み上げてしまった。

> <広辞苑を通じて、生れてはじめて日本語というものを、そしてその日本語を使って恋をしたり喧嘩をしたり騙したり騙されたり励ましたり励まされたりして生きている人たち、一口でいえば日本人というものを実感したのである>

> 言葉に生きる文筆家たちにとって、「広辞苑」は一冊の辞書に終わらない、もっと深い意味を持つ存在だったのだろう。

> 「なんかちょっと、胸熱だな」と独りごちて、ふと思った。「胸熱」って広辞苑に載ってるんだろうか。

> 広辞苑第6版を開けば、「棟上げ」や「胸当て」はあるけど、「胸熱」の項目はなかった。でも「胸」という見出し語に「胸が熱くなる」という表現はもちろん収録されていた。


> 辞書編集、というお仕事

> 平木さんは岩波書店入社1年目に宣伝部で1年働いた後は辞典部に異動。それ以来、一度の異動もなく辞書や辞典づくりに携わってきた。辞書一筋、という経歴は同社でも珍しい。

> 平木さんは、スマートフォンも携帯電話も持たない。メモをするのはもっぱら小さな革表紙の手帳だ。手帳の左側はスケジュール帳、右側は自由帳。気になる言葉を見つけると、この手帳の右側に次々と書き込んでいく。

> 世相を映した新語の収集もまた、辞書編集者の大切な仕事だという。

> すこしだけ手帖を見せていただいた。例えばあるページには、<美築>なんて言葉が。

> 「あ、これ。不動産屋さんの紹介記事というか看板にあったんですよ。美しい建築、という意味ではないですよね。『東京スカイツリーは美築だ……』とは言わない。むしろ『美築』には、新築じゃない、古い割には美しい、という意味が含意されているのではないかな、と思って」

> ほかにも「学童(2)」「ヴィーガン」(完全菜食主義者)と書き込まれたページがあった。

> 「『学童(2)』とあるのは、小学校に通う子ども、という本来の意味だけでなく、学童保育という意味もあるなあ、と思って。調べてみましたら、第6版には掲載されていませんでしたが、第7版の見直しにすでに、(3)として採用されていました。『ヴィーガン』はピックアップしたけど、今回は入りませんでした」

> どんな業界にも、ライバルの存在がいる。他社の辞書が改訂版を出せば、どんな言葉が新たに加わったのか、当然気になる。平木さんが忘れられない言葉は、「うん」という言葉だという。

> 「ほら、あるでしょう? ウン十とか、ウン百とか、数字をぼかす時に使う『うん』。あの言葉が確か、三省堂さんの辞書に入ったのを見た時は、くそーっと思いましたね」

> よほど悔しかったのだろう、「くそー」の言葉にやたら力が入る。


> 収録されてうれしかった言葉は?

> 一つ、聞いてみた。辞書編纂(へんさん)人生20年余で、収録されて本当にうれしかった言葉はありますか? 個人的な思い入れのあった言葉だとか……。

> 平木さん、うーん、としばらくうなったあと、思いついたように「ふふふふ」と一人笑いし、「戦国時代の山城で滝山城というのが東京・八王子市にあるんですけど……」と切り出した。

> 「滝山城は、北条氏にとってはそれなりの重要拠点なんですが、その滝山城と同じくらい重要な城が、埼玉県寄居町の鉢形城です。ところが鉢形城はすでに広辞苑に収録されている。だったら滝山城も入ればいいなあ、と」

> 話すうち、妙に熱が入ってくる。なぜそこまでの思い入れがあるんですか?

> 「子どもの頃、その城跡でよく遊んだ思い出の場所なんです。だから滝山城が収録されたらいいなあ、とひそかに思っていましたら、今回の第7版の改訂の時に、日本史担当の著者が選んでくれたんです。あれは、うれしかったですねえ」

> すごい。圧倒された。辞書編纂の仕事とは、すべての分野に造詣深く、北条氏の城の一つひとつにまで通じていないとできない仕事なのか、と。

> そしたら平木さん、「いえいえ」と笑いながら否定した後、少し照れた表情でこう付け加えたのだった。

> 「いや、これは単に私が……北条オタクなもので」

> 歴史オタクとか城オタクではなく、「北条オタク」と言うあたり、なかなか奥深そうな世界だ。

> この道二十余年の平木さんだって、「広辞苑の収録項目では、知らない言葉の方がずっと多い」という。確かに、広辞苑を開けば、聞いたこともない言葉のオンパレードだ。だからこそ面白い、とも言えるんじゃないかな。


> ヌード写真集より売れた!

> 広辞苑は1955年発売以来、通算販売部数は1100万部を売る隠れたベストセラー、というのも今回の取材で初めて知った。

> 集めた古い記事の中に、すでに廃刊した「朝日ジャーナル」の91年11月22日号があった。記事の書き出しは、こんな風だ。

> <この秋、出版界の話題は「宮沢りえ」と『広辞苑』。どちらも、発売前からミリオンセラー確実といわれている>

> 「宮沢りえ」というのは女優、宮沢さんが18歳で発表した衝撃のヌード写真集「Santa Fe」のこと。たちまち150万を超える大ヒットとなったことは覚えていたが、まさか希代の女優のヌード写真集と並び称されるのが「広辞苑」だったなんて。実際、この時の第4版は220万部売れた。「Santa Fe」は今までに165万部だから、最終的な軍配は広辞苑に上がる。

> とはいえ、さすがの広辞苑も部数は少しずつ減ってはいる。インターネットで言葉の意味も類語も簡単に検索できる時代だ。“紙離れ”はどうやっても止められない。発行部数は第4版で220万部、第5版で100万部、第6版では50万部。一方、今回の第7版は「今年6月までに20万部が目標」という。

> 最後に。<へそくりは妻の読まない広辞苑>とは別に、広辞苑を詠んだ川柳はないかと探していたら、有名なのが一つあった。

> <人の世や嗚呼(ああ)にはじまる広辞苑>(橘高薫風)

> なるほど。人生も辞書も「ああ」で始まるなんて、すてきじゃないか、と大真面目に広辞苑を開いてみたら……。

> 「あ」が一文字だけの見出し語が11項目、ずらりと並んでいる。さらに「ああ」が3項目も。結局、「嗚呼」は合計14番目の項目で、広辞苑はちっとも「嗚呼にはじまる」ではなかったのだった。

> 恐るべし、広辞苑。

<参考=「岩波書店:「広辞苑」10年ぶり改訂 担当者が明かす知られざる魅力」(毎日新聞)>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2018/01/15 (Mon) 22:39

副題=国語辞典 広辞苑が改訂版の修正検討 LGBT説明文巡り(毎日新聞)

 こんばんは。


 広辞苑にも筆の誤り。


> 10年ぶりに改訂された国語辞典「広辞苑」の第7版で、性的少数者を指す言葉として新たに収録された「LGBT」の説明文を巡り、当事者からインターネット上で「誤りだ」との指摘が出ていることが15日、分かった。版元の岩波書店が、修正が必要かどうかを検討している。

≫ <広辞苑>10年ぶり改訂 「がっつり、ちゃらい、自撮り」⇒
≫ <広辞苑>戦後の世相映す 10年ぶり改訂「ブラック企業」など1万語追加⇒
≫ <「広辞苑」10年ぶり改訂 担当者が明かす知られざる魅力>⇒
≫ <広辞苑>第7版に追加 原発震災、安全神話、浜通り…⇒
≫ <広辞苑>岩波「誤りとは考えない」 第7版でも「台湾省」⇒

> 12日に発売された第7版では、LGBTを「多数派とは異なる性的指向をもつ人々」と説明している。Tは、身体の性と自己認識としての性が一致しないことやその人を指す「トランスジェンダー」の頭文字。

> 「トランスジェンダーと性的指向は全く関係がない」などと指摘されている。(共同)

<参考=「国語辞典 広辞苑が改訂版の修正検討 LGBT説明文巡り」(毎日新聞)>
<消滅・18/01/30>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2018/01/15 (Mon) 22:51

 追伸です。


 広辞苑でさえ間違えるほどに、トランスジェンダーの本質が知られてないことにも、驚きました。

 一例を挙げますと、男の胎児が女性ホルモンを多く浴びると、体(表現体)は男・脳(精神)は女になります。
 もう、識者の間では常識と思ってたのですが。


NO.1639 訃報:星野仙一さん70歳=プロ野球、日本代表監督(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(18/01/06)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2018/01/06 (Sat) 11:51

 こんにちは。


 70歳の若さで。


> プロ野球・中日の投手として活躍し、中日、阪神、楽天の3球団と2008年北京五輪の日本代表監督も務め、闘志をむきだしにした姿が多くのファンに愛された星野仙一さんが4日早朝に亡くなった。70歳だった。球団副会長を務める楽天が6日午前に発表した。


> 楽天によると16年7月に急性膵炎(すいえん)発症をきっかけに膵臓(すいぞう)がんが判明。昨年末に病状が悪化したという。葬儀は本人の強い遺志により密葬で営み、後日お別れの会を開く予定。

> 星野さんは岡山県倉敷市出身。倉敷商高から明治大に進み、1969年、ドラフト1位で中日に入団した。74年には先発、救援投手としてフル回転の活躍を見せて巨人の10連覇を阻止して球団20年ぶりのリーグ優勝に貢献。その年の最多セーブと沢村賞を受賞した。82年に引退し、通算成績は146勝121敗34セーブ。防御率3.60だった。

> 解説者を経て86年オフに中日の監督に就任。87~91年と96~01年の計11シーズンにわたって指揮を執り88年と99年にリーグ優勝した。01年オフには阪神の監督に就き、2季目の03年に阪神を18年ぶりのリーグ制覇に導いた。健康不安を理由に同年限りで辞任後、08年北京五輪で日本代表の監督を務めたが準決勝で敗れ、メダルを逃した。

> 楽天の監督就任1年目の11年は、開幕直前の3月11日に東日本大震災が発生。球団本拠地の宮城県も甚大な被害を受ける中で、野球を通じた復興支援を目指すチームの先頭に立った。13年には24勝無敗のエース、田中将大(現米大リーグ・ヤンキース)の活躍などで球団創設9年目にして初のリーグ優勝を達成。現役時代からのライバル球団巨人との日本シリーズも制して選手、監督を通じて初の日本一を手にし、被災地に歓喜をもたらした。

> 3球団で監督を計17年務め、通算成績は1181勝1043敗53分けで、戦後生まれ初の1000勝監督となった。14年限りで監督勇退後は楽天の球団副会長に就き、昨年に野球殿堂入りも果たした。

<参考=「訃報:星野仙一さん70歳=プロ野球、日本代表監督」(毎日新聞)>


NO.1640 患者の多くが完全寛解 驚異のがん療法に迫る(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(18/01/11)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2018/01/11 (Thu) 17:16

 こんばんは。


 センセーショナルな見出しに驚きましたが。


> 自分の体内から取り出した免疫細胞を遺伝子操作し、がんを攻撃する能力を高め、再び体内に戻す新たな治療法が昨年、一部の白血病を対象に米国で承認された。「キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞療法」と呼ばれる治療で、国内でも研究に着手している。どのような仕組みでがん細胞を攻撃するのだろう。【庄司哲也】

≫ <がんの中でも最強クラスの難敵 胆管がん>⇒
≫ <腫瘍マーカーが高い人はがん?>⇒
≫ <梅毒が「急増している」本当の理由>⇒
≫ <まぶたのピクピクはストレス警報>⇒
≫ <くも膜下出血の小さなサインを見逃すな>⇒


> 患者の多くが完全寛解/集中治療室でのケアも/高額な治療費が課題に

> 「腫瘍を発見したら、迷わずに攻撃するT細胞を作り出し、加えて爆発的に増殖するようにも改変する。それが『CAR-T』です」。そう話すのは、国立がん研究センター免疫療法開発分野長の吉村清さんだ。

> T細胞は、リンパ球と呼ばれる細胞の一種で、体を異物から守る免疫の役割を担っている。さまざまな働きをしているが、その中で細菌やがん細胞を攻撃するものを「キラーT細胞」と呼んでいる。

> だが、がん細胞は細菌などのように外部から侵入するのではなく、体内の細胞が変化してできるため、T細胞にとっては異物として認識しにくい。T細胞は、T細胞受容体(TCR)といういわばセンサーで、がんを異物として認識するが、このセンサーががんの目印となる腫瘍抗原に長期間さらされていると、疲弊してしまい弱体化する。

> そこでCAR-T細胞療法では、患者から採取したT細胞に「キメラ抗原受容体」というものを加える遺伝子操作を行い、T細胞受容体によるセンサーとは別の仕組みで腫瘍を認識するようにし、さらにT細胞が増殖するような機能を加える。吉村さんは「例えて言うならば、T細胞にがんを発見する高性能のレーダーを装備させ、さらにT細胞が分身の術を使って増え、がん細胞を攻撃できるように作り替えるのです」と言う。

> 米国で昨年8月に世界に先駆けて承認されたのは、スイスの大手製薬会社「ノバルティス」が開発した「キムリア」と名付けた新たな治療法。現在は、リンパ球の「B細胞」ががん化し発症する急性リンパ性白血病で、再発・難治性の25歳以下の患者が対象だ。がん細胞表面にある「CD19」と呼ばれる腫瘍抗原を認識し、標的にするようにT細胞を遺伝子操作する。

> CAR-T細胞療法の効果について、血液の病気や遺伝子治療に詳しい東京大医科学研究所付属病院長の小沢敬也さんが説明する。「これまで再発・難治性の急性リンパ性白血病の場合、治療成績は非常に悪かった。ですが、米国でのCAR-T細胞療法の臨床試験では患者の7~9割が、がん細胞が見えなくなる完全寛解に入りました。これは驚くべき治療効果です」

> 近年、免疫を使ってがん細胞を攻撃する治療としては「ニボルマブ」など免疫チェックポイント阻害剤を使う治療法が脚光を浴びた。だが、この治療法は、一部の患者には劇的に効く一方で、7~8割の患者には効果はない。

> CAR-T細胞療法が効果を発揮するのは、T細胞ががん細胞を発見する「レーダー」になるほか、T細胞自体を増殖させる複数の「スイッチ」を備えているからだ。「CAR-T細胞が腫瘍抗原と接触すると、スイッチが入って活性化と同時に増殖反応が起こります。さらに体内で半年、1年と効果がかなりの期間持続する点も特徴的です」(小沢さん)

> 高い効果がある一方で、副作用が確認されている。早期に表れるのは、免疫などに関わる細胞の間で情報伝達を担う物質(サイトカイン)が多量に放出され、発熱や呼吸不全、低酸素症などの症状が出る「サイトカイン放出症候群(CRS)」だ。重症化し、集中治療室に入るケースが多いという報告もある。ただ、CRSの治療には関節リウマチや全身型若年性特発性関節炎などの治療に使われる「トシリズマブ(商品名アクテムラ)」が有効だ。

> 神経毒性が出現することもある。頭痛や意識障害、せん妄などを引き起こし、まれに脳浮腫による死亡例もある。また、腫瘍の量が多ければ、がん細胞が短時間に大量に死滅することで起こる腫瘍崩壊症候群が起きる恐れがあり、高尿酸血症、高リン酸血症、低カルシウム血症、腎不全などの症状が出ることがある。

> ある程度の時間が経過してから出る副作用には、正常な「B細胞」の減少がある。攻撃の目標となる「CD19」はがん化したB細胞だけでなく、正常なB細胞にも存在しているため、CAR-T細胞の攻撃を受けてしまう。小沢さんは「正常なB細胞が失われるために引き起こされる免疫不全に対しては、免疫グロブリンの補充療法が一定期間、必要となります」と語る。

> 米国で承認されたキムリアは治療1回当たり47万5000ドル(約5300万円)と、高額な価格が設定され、その点でも注目を集めた。今のところ患者の血液から免疫細胞を取り出さなければならず、大量生産によるコスト削減が難しいためだ。「CAR-T細胞療法は一般化させた治療ですが、患者の血液を使わなければならない点では、スーツの仕立てなどで言うイージーオーダーのようなものかもしれません」(吉村さん)

> さらに、厳しく管理された細胞加工施設で遺伝子操作や培養をしなければならず、コストが掛かってしまう。このため、米国では治療開始から1カ月後に効果が認められた患者に支払いを求める方式が導入された。血液がんでは効果があったが、今後は、胃がんや大腸がんなどの固形がんにも展開することが課題となっている。

> CAR-T細胞療法は、国内でも開発が進められている。自治医科大はバイオ企業「タカラバイオ」との共同研究講座を設け、小沢さんが研究を総括している。一方、日本法人「ノバルティスファーマ」は「キムリアは国内で今年中の承認を目指している」とする。

> 手術、抗がん剤投与、放射線投射に続く「第4の柱」の治療法として期待される免疫治療。さらなる研究が期待される。


<参考=「どうすれば安全安心:CAR-T細胞療法とは 遺伝子操作、がん攻撃力強化」(毎日新聞)>


NO.1641 腫瘍マーカーが高い人はがん?(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(18/01/11)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2018/01/11 (Thu) 17:31

 こんばんは。


 1年半前の記事ですが、シバケンの天国にて、血液検査による癌健診やPSA基準値越えが話題になってるので、引用いたします。


> 2016年6月8日 津村圭 / 府中病院総合診療センター長


> 健康診断や人間ドックで「腫瘍マーカー」を測定してもらったことはありませんか? 腫瘍マーカーは、がん細胞に対する体の反応によって作られる物質で、血液検査で測定できます。これまでに多くの種類が発見されています。腫瘍マーカーは自治体などが行っている一般検診の項目には含まれておらず、たいていの人間ドックではオプションとして提供されています。


> 「腫瘍マーカーが高くて心配!」という人が急増中

> そして、ドックで腫瘍マーカーの値が上昇しているという結果が出たため、「精密検査を受けるように」という内容の紹介状を持って、病院に来られる方が増えています。時には、他の病院で胃・大腸の内視鏡、胸部・腹部CT(コンピューター断層撮影)などの検査をすでに受け、異常はないと言われたにもかかわらず、「どうしても心配だ」と来院される人もいます。そんな方は、診察室で私とこんなやり取りをしています。


> 患者さん:先生、人間ドックで腫瘍マーカーが高いと言われたんです。

> 私:こんなにたくさんの検査を受けられてもがんは見つかってないでしょう? 大丈夫ですよ。

> 患者さん:でも、腫瘍マーカーが上がっているのにがんが見つからないのは、検査の感度が低いからじゃないんですか? お金はいくらかかってもいいので、もっと検査をしてください!

> 私:うーん……。では腫瘍マーカーについてきちんと説明しましょう。少し話を聞いてください。


> 腫瘍マーカーは「がんの存在の目印」ではない

> 腫瘍マーカー検査を受ける患者さんの多くは「腫瘍マーカーはがんの存在を示す目印」と理解しているのではないでしょうか。事実は違います。「腫瘍マーカーの上昇があれば必ずがんがある」わけではありません。腫瘍マーカーは他の検査と同じように感度、特異度が知られています。これまでこの連載で学んできた知識を使って言えば、腫瘍マーカーは感度も特異度も100%ではないのです。


> 腫瘍マーカーの特異度:検査づけなのに、がんとは限らない!

> 人間ドックで測定する腫瘍マーカーには、CEA、AFP、CA19-9、CA125(女性)、CA15-3(同)、PSA(男性)、ProGRP、CYFRAなどがあります。ここでは具体的に検討するために、実際に相談を受けることの多いCEAという腫瘍マーカーを例に考えましょう。

> CEAが高値となるのは、臓器別では消化管(食道、胃、大腸)、肝臓、胆道系、膵臓(すいぞう)、肺、子宮、卵巣、乳房、泌尿器に発生するがんです。覚えきれないほどたくさんありますね。つまり、臓器についての特異度が著しく低いということです。がんがあるとすればこのいずれかの臓器にがんがあるということになります。どこの臓器にがんがあるのかを確認する精密検査には、画像検査の実施が不可欠です。腹部の臓器では胃内視鏡検査、大腸内視鏡検査、腹部超音波検査か、腹部CT検査を行います。肺ならば胸部CT検査を、女性の場合は乳房検査が必要です。

> これらの画像検査は原発不明がんを調べるときに行う検査とほぼ同じです。原発不明がんというのは、最初に体内でがんが発生した臓器が不明で、後に転移した臓器のがんだけが見つかっている状態のことです。がんの性質は、最初に発生したがん(原発がん)によって決まるため、このようなケースでは、原発不明がんとして、どこが原発部位なのかを突き止める必要があるのです。

> 原発不明がんの場合、前述の各種の検査に頭頸(とうけい)部CTを追加することもあります。このように検査内容はほとんど同じですが、「腫瘍マーカーの上昇があること」と原発不明がんとは、全く別物です。原発不明がんの場合、がんは確実に体内にあります。しかし、腫瘍マーカー上昇という情報だけでは、がんの存在は未知の状態です。この大きな違いを混同して、不安にならないようにしてください。さらにCEAはがん以外の病気、たとえば糖尿病や炎症性疾患など多くの原因(注)で上昇し、なんと加齢や喫煙習慣でも上がることが知られています。つまり、CEAは臓器特異度だけでなく疾患特異度も高くなく、「検査で異常がある=陽性と出ても、実際にはがんはない」という偽陽性率が大きい検査なのです。検査に費やす時間、体力、支払い、いずれも無駄が多いと思いませんか?


> 腫瘍マーカーの感度:値が基準値以内でもがんかもしれない!

> それでも、がんが早期に見つかるなら労力に見合うかもしれません。腫瘍マーカーの目的は、がんの早期発見にあります。では腫瘍マーカーが上昇していなければがんは否定できるのでしょうか。答えはノーです。CEAの感度は高くなく、早期がん発見には役に立たないといっていいでしょう。CEAは偽陰性=「検査で異常が無いが、実際には病気がある」が多すぎる検査なのです。


> PSAという腫瘍マーカーは使えるか否か

> PSA(前立腺特異抗原)は前立腺がんの腫瘍マーカーといわれます。これまで述べてきたように他の腫瘍マーカーは早期がん発見についての有用性は期待できませんが、PSAの意義については、議論が複雑ですのでさらに解説が必要です。

> 日本泌尿器学会のサイトに「PSAが高い」といわれた場合の考え方について解説があります。PSAが上昇する場合、前立腺がん以外に前立腺肥大症、前立腺炎などの原因があり、がんについての特異度は100%ではありません。そこで、尿検査、直腸診、PSA以外の血液成分、PSA値の高さ(高いほどがんの可能性が高い)、超音波検査などを使って総合的に判断し、いくぶん負担のかかる前立腺生検(前立腺の組織を採取して調べる方法)を行うかどうかを決めます。PSAはがんに対する特異度は100%ではありませんが、前立腺についての臓器特異度は高いため、他の腫瘍マーカーよりも検査の範囲は限定的で効率的です。少なくともPSAはがん発見のきっかけになることは間違いないようです。

> ところが、2013年、米国の有名な医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)」に、前立腺がんのスクリーニング(発症者を見つけ出すこと)について少し異なる観点で述べる記事が掲載されました。議論の中心はPSAをスクリーニングに使うことの妥当性です。PSA上昇の原因は前立腺がん以外にもあり、この点は日本泌尿器学会の解説と同様ですが、加えて前立腺がんの進行の遅さが新たな問題点に挙げられています。前立腺がんは元々進行が遅いものが多いため、たとえ発見したとしても、寿命に影響がないのではないかという疑問です。

> この件に関する大規模な研究がいくつかありますが、結果が異なっていて、PSAを用いたスクリーニングは前立腺がん死亡数を減らすという報告と、減らさないという報告があるのです。しかし、たとえ死亡数減少の効果はあったとしても、その絶対数はかなり少ないと言われています。米国予防医療サービス専門作業部会(USPSTF)という団体は「PSAによる前立腺がんのスクリーニングは、不利益が有益性を上回る」というコメントを出しました。NEJMの記事は、スクリーニングするか否かは、まず患者さんに十分に説明し(インフォームし)、その患者さんの好みを基にした意思決定が重要であり、PSA検査だけでなく直腸診察(前立腺の診察)と合わせて行うのが望ましいことなどを結論としてあげています


> 私:……というのが腫瘍マーカーについての解説なんですが、どうでしょう?

> 患者さん:うーん、心配しすぎたのかな……。でも血液だけで簡単、正確にがんが診断できる時代に早くなってほしいです。

>   ×   ×   ×

> 注:CEAが上昇するがん以外の疾患としては、炎症性疾患(潰瘍性大腸炎、膠原〈こうげん〉病)、肝硬変、肝炎、閉塞性黄疸、膵炎、胃潰瘍、糖尿病、慢性肺疾患、甲状腺機能低下症、腎不全があります。


> 津村圭

> 府中病院総合診療センター長

> つむら・けい 大阪府出身。1977年大阪市立大学医学部を卒業後、国立循環器病センター(現・国立循環器病研究センター)に心臓内科レジデントとして勤務。その後の28年間は大阪市立大学医学部教員として、学部学生、大学院学生、研修医、指導医、教員の指導と医学部カリキュラムの企画と作成に携わった。診療面では循環器内科をベースとしつつ、早い時期から原因疾患の判別が困難な症例で、診断を担当する総合診療医として従事。研究面では、各種疾病のリスクファクターについての臨床疫学研究を行い、ランセット(Lancet)など欧米医学誌で発表してきた。2014年1月から現職。総合診療医として地域医療に関わるとともに、初期、後期研修医の指導を担当、臨床研修室顧問も兼任する。地域医療を充実させるため院内に家庭医療専門医後期研修プログラムを立ち上げるなど、診療と教育をリンクさせた活動を現在も続けている。府中病院ウェブサイト⇒

<参考=「腫瘍マーカーが高い人はがん?」(毎日新聞)>


【シバケン】 2018/01/13 (Sat) 10:07

ハイ、
当方、腫瘍マーカーで、PSA<前立腺>の数値が、此度、高くなりまして。

尚、年/月で、計測データーで、残存は、この3回のみ。

<基準0.01ー4.09>
12/02=1.29
17/02=3.38
17/11=4.10

計測し出したは、頻尿のため、総合病院に行きますと、前立腺肥大と、診断され、その時、血液検査もして戴いたのが、<12/02>です。

以来放置<?>で、前回<17/02>より、健康診断で、オプションの腫瘍マーカー検査を受けたです。

で、
当方的、前立腺肥大ですので、この場合も、数値高くなる傾向にあると、聞いてまして。

但し、当方的、1回目は、正々堂々の範囲内。
前回、やや、ぎりぎりで、此度、僅かであれ、基準超えですので、この際、精密検査なり、して戴いた方がと。

前立腺癌の場合、進行遅く、さてはての手術なりのリスク云々は、ですが、その症状との天秤哉と。

イヤ、
基本、モノ云わぬ、臓器とも、云われてるですが。
癌で無くとも、頻尿<出るの量が少ないため>も困るですが。


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